おくりびと

数年前、本木雅弘主演の映画が外国で賞をとって話題になって以来、これまで葬儀社の社員が各々で行っていた『納棺の儀』は専門の納棺師の手にゆだねることが多くなりました。
ご遺体をお棺にお入れするにあたっては、古来の慣わしとしての『旅支度』というものを行います。
浄土真宗以外の仏教では、この世からあの世へ逝くのに49日かけて旅をするという物語があり、その旅立ちのご準備をするというわけです。
手順としては、
➀お体をきれいに清めて(湯灌)
②白いお着物に着替えさせ(経帷子)
③手甲・脚絆・白足袋や編み笠・草履などを身に着ける
④三途の川の渡し賃を懐に忍ばせる(六文銭)←真田家の家紋
⑤道中の魔物を振り払うとされる杖を持たせる(金剛杖)
⑥お顔もきれいにお化粧をする
といったところでしょうか。
このほかに祭壇に飾られるごはんやお団子も長い旅のために用意するアイテムの一つであるという説もあります。
なんでもかんでも略式化が進む葬儀の中で、めずらしく近年になって伝統的しきたりが復活してきている部分でもあります。

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