ハロウィン

2、3年前まで日本には関わりのないアメリカのイベントだと思っていたのですが、渋谷あたりを中心に報道やバラエティ番組などで全国に爆発的に拡散し、今や公然とド派手なコスプレでバカ騒ぎができる日として定着しつつある10月31日が近づいてきました。
ハロウィンってキリスト教由来の祭事だとばかり思っていたのですが、もともとケルト民族の秋の農作物の豊作を祝う収穫祭が起源だそうです。
収穫祭と言えば、日本にも全国各地に伝統的な秋祭りがたくさんあります。
どのお祭りも、もとは秋の収穫を祝う農民たちが、年に一度ハメを外して踊って騒いでお酒を飲める日として何百年も続いてきたものです。
しかし昭和20年の敗戦以来、宗教を捨て、共同体を捨て、アメリカ的な都市生活に向かってまい進してきた現代日本社会において、村祭りは形骸化し、参加者は老人と子供だけになってしまっています。
渋谷の街でテレビカメラの前で仮装して浮かれ騒いで暴れる若い男女を見るにつけ、
彼ら彼女らの心の闇を発散させるガス抜き装置としてのハロウィンの役割の大きさを痛感させられてしまいます。
本来その役割は、土着の村のお祭りが担っていたものだったはずなのですが‥‥。
21世紀のハロウィンこそが、日本の若者たちが見つけた「村祭りの生まれ変わり」なのかもしれません。

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